「地域に愛される100年企業に向けたブランディング」を実施
沖縄・那覇市に4店舗を構える「いまいパン」は、パン職人の今井陽介さんと、パティシエ出身のあいこさん夫妻の2人が中心となり、「パンとスイーツ」のお店として2012年に真地(まあじ)本店を開業。今後、10年20年、そしてその先を見据えて、地域に愛され長く続く企業となるために、DIOがデザイン経営の手法を用いてブランディング戦略、今後の成長戦略の策定、ブランドコミュニケーション等を担当しました(プロジェクト名:地域に愛される100年企業に向けたブランディング)。
【ブランディングのポイント】
●価値観、アイデンティティ、強み、目指すところと成し遂げたいことを言語化&経営陣の意思統一
●上記で抽出した本質的価値を、従業員、お客様、取引先、地域の人たちに共有し、共感の輪を広げる
●従業員の働きやすい環境整備をしながら、企業成長へとつなげていくブランディング戦略の検討
◆「いまいパン」のパン
海外で培った技術・製法をベースにしながら、沖縄県内で収穫された小麦をブレンドして使用。衛生管理を徹底したEM牛乳や黒糖、野菜、肉、卵だけでなく、“沖縄のシナモン”といわれるカラキや全国区となったウコン、沖縄の伝統菓子・冬瓜漬、沖縄の柑橘類・カーブチーやタンカン、老舗豆腐店の豆乳も。地域に根ざしたお店だから“地産地消”にこだわっています。
◆「いまいパン」のスイーツ&焼き菓子
フランスやハンガリー、東京などで修業したパティシエールがつくる特別なスイーツ。看板シリーズは「琉球世界遺産スイーツ」です。「琉球王国のグスク及び関連遺産群」として登録された沖縄の世界文化遺産。歴史への想いをいまいパンの技術を生かして表現することで生まれた、いまいパンならではの焼き菓子シリーズです。大切な方へのギフトにどうぞ。ほか、お誕生日やクリスマスケーキのオーダーも受け付けています。
【DIO実施施策①】ブランドロゴのリニューアル
既存のロゴを、今回のブランディング戦略に合わせたロゴに改定しました。同時に、メインカラーの策定、タグラインの開発も実施。ヒアリングで導き出した言葉「人とパンをあたたかく育てる。」をキャッチフレーズとして落とし込みました。
【DIO実施施策②】ブランドサイトをローンチ
「地域に愛される100年企業に向けたブランディング」に沿ったコンセプトを設定し、新しい「いまいパン」のブランドサイトを構築・ローンチしました。
いまいパンによくいらっしゃるお客様とスタッフの声も掲載。地域の方からも働く仲間たちからも愛されるいまいパンの魅力を、ぜひブランドサイトでご覧ください。
<サイト内コンテンツ>オーナー夫妻からのメッセージ
いまいパンで、たのしくておいしい笑顔の食卓を。
私たち夫婦はお互いが出会う前、パンとケーキの食文化を持つフランスに実際に住み、日本とは違う空気、湿度の違い、国民性、働き方、エコ精神、さまざまなものを見て感じ、経験しました。その中で最も影響を受けたのは、フランスに根付いている伝統文化を守る信念と、地産地消の精神(地域生産、地域消費)でした。
それに、フランス人はアレンジ上手。もともとはウィーンやハンガリー、ドイツなどのパンやスイーツをアレンジして昇華させ、独自のパンやスイーツにしています。
私たち夫婦が海外で修業してたどり着いた学びは、旬を迎える地元の野菜をできるだけ使用したり、近所の塩せんべい屋さんや豆腐店の島豆腐や豆乳をパンやスイーツに取り入れたり、地域で循環していくイメージを持って、沖縄の風土や文化、食材に、フランスや旅した国々のエッセンスをチャンプルー(かき混ぜる)し、「たのしくておいしい!」いまいパンならではのパンとスイーツづくりを心がけること。
いまいパンのパンやスイーツが大好きな仲間たちと個性を伸ばし合い、違いを認め合いながら町のパン屋として、「地域とともに誇らしく自分らしいパンづくり」をしていきます。
<サイト内コンテンツ>オーナー夫妻の言葉
オーナー夫妻のヒアリング時に出てきた言葉から、彼らがパンづくりに向き合う思いを表現する言葉と考えて、ブランドサイトに記載しました。
【DIO実施施策③】看板商品を選定
今回のブランディングを機に商品ラインナップを見直し、いまいパンを象徴する商品として、イベントで1日500個完売する「きな粉餅揚げパン」を看板商品に選定。きな粉餡とおもちを包んでたっぷりきな粉をまぶした、新感覚の大人気の揚げパンです。大人も子どももおいしく食べられるよう、油っこくない製法で焼き揚げました。懐かしの味にほっこり笑顔が生まれます。
【DIO実施施策④】焼き菓子「琉球世界遺産スイーツ」シリーズのブランディングと同シリーズの新商品のコンセプト策定
今年度、南城市の世界遺産「斎場御嶽(せーふぁうたき)」をモチーフに発売された焼き菓子「願岩(うがん/黒糖ガレット)」と、沖縄に伝わる黄金言葉(くがにことば)をアレンジした占いを封入したフォーチュンクッキー「黄金占餅(くがにせんべい)」のパッケージと封入される栞(しおり)を制作。その際に、これまでに発売した「識名園 浪漫餅(るうまんぺい)」「首里城 嘉例餅(かりーぺい)」「琉球国王のティータイムクッキー」「KUNPEN MODERNE (クンペンモダン)」を「琉球世界遺産スイーツ」という呼称でシリーズ化、統一ロゴを制作しました。
【DIO実施施策⑤】オリジナルリーフレット
「地域に愛される100年企業に向けたブランディング」のビジュアルに合わせて、オリジナルリーフレットも改定しました。